前述のバリュードライバーに対しては、評価基準を設けていかなければなりません。これが「重要業績(成果)評価指標」、キー・パフォーマンス・インディケーター(KPI)です。
KPIを活用して経営活動をモニタニングしマネジメントを進める、基本的に全てのバリュードライバーが業績評価指標とも捉えられます。中でも最も成果に影 響するバリュードライバーを重要業績評価指標KPIと位置付けます。一般的には、バリュードライバー全体をKPIと捉えるケースも多くあります。
KPIマネジメントの実践から、これら指標は成果指標と先行指標の2つに大別して捉えられます。成果指標はつまり結果指標で、事後指標、遅行指標にあたります。
マネジメントの本来の姿は、成果に対する先行管理です。先行管理の原則は、行動管理であり、行動は戦略に基づいているかどうかです。ですから行動指標を設定して、進捗のマネジメントを行っていきます。行動評価を絶えず行うことで、 戦略に沿った成果の実現が促されるはずです。
図表6・4で成果指標と先行指標の特徴を表していますが、成果指標は経営目標の達成度スケールと理解できます。全社あるいはビジネス・ユニットのマネジメント・ゴールを示すものです。一方、先行指標は行動としてのプロセス、タスク、業績の良否を判定するスケールであり、オペレーションズ・ゴールを表します。