「VUCAワールド」という言葉が、企業経営の場に一段とそのリアリティーさを増してきています。VUCAとは、Volatility(変動性)、 Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の意味を示しています。元々は軍事用語と言われ、先が見えない経営環境のもとでの意思決定の難しさを如実にあらわした言葉として用いています。
しかし、VUCAの中にある、より本質的な潮流を読み取ることができれば、正しい方向に企業経営の舵をとっていくことも出来るかもしれません。最近、翻訳出版された経営書の中に「ビッグ・ピボット」があります。このタイトルにある「ピボット」は、バスケットボールのプレイでみられる、軸足を中心とした回転運動のことを示している様です。ここでは本質的な時代変化の潮流を見極めて、自社の理念価値を基軸として、正しい方向に大きく踏み出すことが必要だと説いています。さて、如何でしょうか。そこには、最後は経営者の決定と言うよりも「決断」が必要になるかもしれません。