西洋、東洋の古典、つまり学問、歴史、芸術などを再び積極的に学んでいこうとする経営リーダーが増えてきています。今の時代は経済、政治、社会に予想を超える予期せぬ事象が勃発し、企業経営における意思決定は一段と難しさを増してきています。これまでの経営ノウハウなどを紹介している書籍、戦略フレームワーク、成功しているビジネスモデルなどを手にしても、もうこれでは対処できないし、そこから新たな発想を得ることは難しい。
そこに、原点回帰と言うべきか、もう一度「教養」を身につけ自己の世界観を再認識しようということだろう。この根底には自己認知力を高めていかなければ、自らが時代の本質を読み取りいくことだできないとすることかもしれない。
その手掛かりとして、日本アスペン研究所という団体がある。これは経済同友会代表幹事を務められた小林陽太郎氏らが中心となり1998年の設立された。これには1950年に米国で設立されていたアスペン研究所に訪問をしたことがきっかけであったと言われている。そこから、半世紀がすぎ、日本ではすでに20年近くが経過している。遅くはないかもしれないが、もう経営を考えるにはこうした視点、発想から洞察していかなければならないと言う歴史的な転換点にあるかもしれない。