そのインテリジェンスは本物か?

インテリジェンスとは本当に怖いものである。それはなぜか。

インテリジェンスにまつわる物言いが、その人のインテリジェンスのなさをさらけ出してしまうからだ。

実際、なんとなく総じてインテリジェンスだと言って済ませてしまうような傾向があれば要注意だ。事実、そういった偽物のインテリジェンスが巷には流布している。そもそも、ほんとうのインテリジェンスを押さえている人は、軽々にインテリジェンスなどと言わないはずだ。結局、こうした軽いインテリジェンスらしき茫洋としたもののせいで、よくあるバズワードのひとつとみなされ、今や用語としての賞味期限もピークアウトしてしまった。

要するに、インテリジェンスなどと大仰にいわなくてもいいものを、字面のイメージだけでそう言い表す愚を犯しやすいということだ。それでもあえてインテリジェンスと言及したければ、どうしてもそう表現せざるをえない必然性を明確に表現することが求められる。

本稿もその覚悟を求められるものとして、あえて自戒を込めて。

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