決断の本質

本書は意思決定論やリーダーシップ論を超えた、人間行動論でもある。この中で示す「成功する意思決定プロセス」の条件と、「意思決定の4C」をはじめとする実践的な内容は、リーダーやマネジャーはじめ組織に関わる人々に示唆をもたらす。世界の不確実性を前に、必死に答えを見出そうとしても報われるとは限らない。重要なのは、意思決定の「結論」ではなく「プロセス」である。

23.決断の本質20150504

ジャック・ウェルチの改革、ケネディの誤算、コロンビア号の惨事、エベレスト登山隊の悲劇、ノルマンディー上陸作戦など、ビジネスの世界だけでなく、多様な分野の事例研究によって著者が明らかにしたのは、人間性の本質に迫る洞察であった。

マイケル・A・ロベルト著 英治出版 2006.7.31 (1900)

 

 

インテンション・エコノミー:顧客が支配する経済

著者ドク・サールズは「リナックス・ジャーナル」誌のシニアエディターで2006年から、カリフォルニア大学サンタバーバラ校の情報技術社会センターのフェロー。インターネットと社会基盤の交差領域に関する研究にフォーカスしている。

22.インテンション・エコノミー20150504

顧客情報の多くは正しくない。顧客がポイントカードや会員割引きをどのように「使っている」のかはデータは教えてくれるがどのように「感じている」のかは教えてくれない。ビッグデータ+CRMの限界をついている。このままでは顧客の真のロイヤルティは得られない。顧客の「意思」で企業を選択する企業関係管理(VRM)に転換すべきとする。

トク・サールズ著 翔泳社  2013.3.14 (2200)